〜 St. Patrick's Day によせて 〜
Reiko 3/17/99
今日、ESLのクラスに行くと、いきなり、クラスメイトの一人が私をつねりました。なんだろう??と思っていたのですが、実は今日はSt. Patrick's Day だったんですね。私はそれを知らずにいつもの格好で行ったのですが、よく見ると、みんな緑の服やアクセサリを身に付けています。それをしていない人をつねってもいい、ということになっているそうです。ヒンドゥー教徒のインド人は頭の先から爪先まで緑のサリー姿です。夜のバンドの練習のときもみんな緑をつけていました。こちらはみんなアメリカ人です。隣の席に座った人が緑は身に付けていないようだったので聞いてみると、「下着は緑よ」といって、パンツをちらっと見せてくれました。そんなことは頼んだつもりはなかったのですが。
このアイルランドのお祭りは、今やアメリカ中のお祭り好きのひとたちみんなのものとなっているようです。こういうところ、クリスマスを祝っちゃう日本人と変わらないなあ、と思っちゃったんですけど。
アメリカに住んでほぼ一年が経ちます。そういえば、私はちょうどイースターに来たのでした。そのころはあまり状況を理解していなかったのですが、この辺りでは、季節に合わせてというより、ホリデーに合わせて街の色合いや、お店に並ぶ商品が変わって行くようです。ちょっと例を挙げてみます。
ホリデー | 時期 | 色や飾り | 食べ物 |
イースター | 4月 | ピンク、黄色、水色、ウサギ、バスケット、卵、ひよこ | 卵型のお菓子 |
独立記念日 | 7月 | アメリカの国旗 | |
ハロウィン | 10月 | オレンジ、黒、おばけ、ジャックオーランタン | かぼちゃ |
サンクスギビング | 11月 | 色はハロウィンと同様 ターキー | ターキー |
クリスマス | 12月 | 赤、白、緑、ツリー、サンタ | ケーキ、ターキー |
バレンタイン | 2月 | ピンク、赤、ハート、バラの花 | |
St. Patrick's Day | 3月 | 緑、シャムロック、レプラコン(小人) | グリーンビア |
特に、10月から4月にかけては、忙しい、忙しい。毎月なにかあるんですよ。スーパーを始め、ホリデーにちなんだ家の飾りや小物、お菓子が店頭に並び、色合いがめまぐるしく変わって行きます。子供のいる家なら、まじめに、イースターに卵を隠したり、ハロウィンでお菓子を用意したり仮装をさせたりしなければなりません。それと、家の飾り付け。RSUZUKIでもいくつか、家を飾り付けているところを取材してきましたが、毎回やっている家は本当に大変です。でも、こういうホリデーを「こなす」のも、楽しみなんでしょうね。私は、ハロウィンと、クリスマスくらいでもう、いいかな、という感じでしたが。
最後にちょっと説明をしておきます。3月17日が、St. Patrick's Day です。クリスマス、ハロウィン、サンクスギビング、イースターと、いろいろなホリデーに通じている日本人でも、このSt. Patrick's Dayはなじみが無いと思います。
これは、もともとアイルランドのホリデーです。St. Patrickは、アイルランドに初めてキリスト教を伝えた人で、彼を称える日なのです。また、緑色は、イギリスの圧政下にあったアイルランドの自由の象徴です。アイルランドにたくさん生えているクローバーに似た三つ葉のシャムロックと共に、St. Patrick's Dayのシンボルになりました。
レプラコンも重要なマスコットです。これも、アイルランドの伝説の緑の服を着たいたずらな小人です。彼らは、森に住んでいて、金を隠しています。レプラコンを見つけて捕まえた人は、この金を手に入れ、お金持ちになることができるそうです。